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タワー
- Tower -
空港から離発着する航空機に対して滑走路使用の最終的な許可を行う業務機関のコールサインです。
空港から数マイルを半径とした円柱の範囲(この範囲を「管制圏」(コントロールゾーン/Control Zone)と呼びます。)を離発着するすべての航空機に対して、おもに次のような指示、許可を伝達します。
- 出発機に対する滑走路進入許可
駐機場(スポット)から滑走路(ランウェイ)へ向かって走行してきた航空機に対して、離陸のために滑走路へ進入することを許可します。
- 出発機に対する離陸許可
滑走路上および出発航路上に他の航空機や障害物がいないことを確認したのち、離陸を許可します。
この離陸許可が出た場合、航空機はなるべく速やかに離陸動作に入らなければなりません。これは、他の航空機が着陸進入体制に入っている可能性もあるためです。ただ、当該機の離陸が完了するまで、決して着陸機に対して、着陸許可は出ませんので、お互いの航空機が衝突するようなことは運用上はありえません。
- 到着機に対する滑走路進入許可
空港へ着陸を予定している航空機へ対して、滑走路の方向への進入を許可します。
- 到着機に対する着陸許可
着陸のために滑走路延長上から進入している航空機に対して着陸の許可をします。ただ、滑走路上に障害物や、他の航空機が残っている場合は、着陸の許可がでません。また、着陸の許可が出ている場合でも、着陸の最終決定は、パイロット自身が行うことになっており、もし着陸の安全が確認できない場合は、着陸復行(GO AROUND)を行うことになっています。
以上のように、空港から離発着する航空機は、いかなる場合もこの「タワー」からの離陸許可あるいは着陸許可がでなければ滑走路を使用できません。
なお、比較的規模の小さな空港では「デリバリー」や「グラウンド」などの業務をこの「タワー」がまとめて運用していることも多いのが現実です。
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