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なぜ英語が基本なのか?


 航空管制用語を決める重要性につきましては「航空管制用語とは?」のところで触れた通 りです。

 「しかし、なぜ日本国内を飛行する航空機までが、英語で話さなければならないのか?」という疑問を持たれた方もいらっしゃることでしょう。

 確かに、日本の航空会社が日本国内を飛び回るだけなら、日本語でも問題はないはずです。しかし、現実はそのようになっていませんね。
 つまり、日本も国際交流が盛んになったお陰で、毎日海外から多くの航空機が飛来してきます。ですが、それらの航空機のパイロットで「日本語」を知っている方は、ほとんどいないことは想像できますよね。

 これについて別の言い方をすれば、管制官が日本語で「○○航空1122便、左90度方向から航空機が接近しているので、高度を5000フィートまで降下して下さい」と指示を出したとしても、○○航空1122便のパイロットが日本語がわからなければ、通じないわけで、結局、○○航空1122便の高度変更が行われず、最悪の場合は、他の航空機と空中衝突してしまう可能性が多いにあります。これでは、「安全な空」を保つことができなくなってしまいます。

 そこで、日本国内で飛行する航空機についても、他の航空機に現在の空の交通状態がどのようになっているかを把握できるように、共通の言語として、英語を使用しているわけです。

 ただ、他の航空機の運航に影響を与えない内容や、英語で説明するとうまく伝え切れないような用件の場合などは、必要に応じて日本語で交信しても良いことになっています。

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